意思決定のゴミ箱モデル

ガービッジカンモデルの備忘録答えはすでにある。

積極的傾聴

私が休んでいる時にA氏の事故が発生していた。

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弊社で販売した商品が暴発したというものだ。お客様の意見は暴発は商品に欠陥があるものだと憤慨しており、お客様と弊社で話し合いが続いていたが折り合いがつかず、製造元であるメーカーの技術者が来て話し合うことになった。

 

ここで私が復職しました。私はA氏はそんな怒る方ではないので不思議に思っていましたが今更話の途中でしゃしゃり出るわけにもいかず上司から事が収束に向かったら復帰の挨拶をせよとの命令があったためじっと事態を見守っていた。

メーカーとA氏と弊社で話し合いの場が再度持たれてメーカーは暴発した商品のブラックボックスを解析し、こちらに落ち度はないと鋭く主張したようだ。A氏は気を悪くしその場を去ったとのこと。

 

私はそれを見守っていたが話が平行線であると感じこっそりA氏に会う約束をし、自宅に向かった。久々だねと挨拶をし私の経過を話し詫びをした後に今回の件について話を始めた。

 

私「A様、私が不在にしている時にトラブルが起きたと聞きまして、上司にはまだ会うなと言われてましたがオフレコで参りました。ご意見をお聞かせください。」

 

A氏「そんなんだよ。あなたから買った商品が暴発してね。怖い目にあったよ。原因は商品にあると、私は考えており当時の状況をメモしてあるしメーカーとの見解の相違がある。しかもこれ以上話をしても無駄だと言わんばかりの主張で頭にきたよ。間にあるオタクの会社は板挟みで大変だろうな。メーカーの方はまだやりますか?という態度で無礼に思えたよ。あなたの上司はこちらを汲んでくれていたからそちらの対応にはある程度満足してるよ。」

 

私「いやすみませんでした。私が販売したものがそのような結果を招き申し訳ございませんでした。しかしメーカー側は中々聞き入れてもらえる環境ではなさそうですね。このような事案の経験は私もありますが実際、難しく長期化することがほとんどですね。それで今後はどういたしましょうか?私はあくまでオフレコになるので力になれるかどうか分かりませんが…」

 

A氏「私のツテで方々力になってくれる方に相談したのだが長期化するし、労力もかかるから余生が無駄になるしやめておけよと言われました。ですから諦めたわけじゃないがもうやめておこうと思っている。やりあってもいいが余生を楽しみたいし。

だから新しい商品を買い直そうと考えているが息子の意向もあるからそれをまとめてまた上司宛に電話でもするよ。」

 

私「かしこまりました。お電話お待ちしております。それでは今日はこの辺で失礼しますね。あくまで私が参ったことは上司に伏せて下さいね。」

 

私はお宅を後にした。A氏は振り上げた拳を下ろす場所を探しているようだった。正直、私の経験からメーカー側のブラックボックスの内容は正しくA氏には悪いが争って利益になることはあり得ない状況だった。しかしA氏も体面があるのでそうもいかない状況。

 

私は帰ってことの顛末を上司に話しました。もちろんA氏とはオフレコという体になっていることも伝えました。

 

すると明くる日にA氏から上司宛に電話があり、新たに買い直すから明日来てくれと電話がありすでに息子にも相談し新たな機種までだいたい決まっていたようでした。

 

上司からは復帰の挨拶がてら一緒に行こうとなり、明くる日にお客様のもとに向かいました。A氏は今回の件を程度の話をした後に新たに買う機種の話を始めまして、滞りなく新たな機種が決まり今回の件は終わりました。

 

A氏が憤慨したのはA氏の理論をメーカーが傷つけたのではなく、A氏のプライドを傷つけたに違いありません。

話に耳を傾けて積極的に聴くことでトラブルは解決しました。

相手の理論をいたずらに攻撃すれば相手は間違いに内心気づいたにしても反抗心を燃やすだけで溝は深まるだけです。相手のプライドを公で攻撃して大の大人が受け入れ引き下がるとは到底考えれません。相手の立場に立ち言いたいことをとにかく聴いた後にほんの少しずつこちらの意見を述べた方が相手に届きやすいはずです。

メーカーサイドは落ち度がないとする自負心があると思いますがそれを選び使っていただいているという気持ちが足りなかったような気がします。

 

なんにせよ解決してやれやれでした。